「ネット回線は速さが正義!」
「home5Gに速度制限はある?」
ドコモのホームルーター「home5G」は通信品質の高さで人気のホームルーター。通信品質が高いという評判は多いですが、きちんと他社と比較して選んでいる方は少ないはず。
ネット回線を選ぶうえで通信速度はとても大切なので、比較は不可欠です。本記事では、独自のアンケートや他社との比較から「ドコモhome5Gは本当に速いのか?」を調べてみました。
結果のみお伝えすると、ドコモhome5Gは本当に速いですが、FPSなどの繊細なオンラインゲームや容量の大きいファイルのアップロードにはあまり向きません。
次の記事でドコモhome5Gについて詳しく解説しています。home5Gについて知りたい方はまずは次の記事をご覧ください。
ドコモhome5Gの通信速度を解説
ドコモhome5G の通信速度は次の表のようになっています。
下り速度(最高) | 4.2Gbps |
---|---|
下り速度(平均) | 201.2Mbps |
上り速度(最高) | 218Mbps |
上り速度(平均) | 22.6Mbps |
ping値(平均) | 55.0ms |
ジッター値 | △ |
~5ms | 4% |
5~10ms | 23% |
10~20ms | 44% |
20~50ms | 12% |
50ms~ | 17% |
これからはこの数字を基準に比較を行っていきますので「こんな感じなんだなー」と思いながら見ておいてください。
通信速度の最高値は実際には出ることがない速度なのであまり参考になりません。
通信速度を見るときは実際に使用した人の平均値を参考にしましょう。
ドコモhome5Gの通信速度を解説するにあたって登場する、基本的な用語の説明をしておきます。
通信速度の単位
通信速度の単位はbps(bit per second)を使い、1秒あたりにやりとりするデータ量を表しています。
ビット(bit)はデータの単位だと思ってください。
数字が大きくなるほどたくさんのデータをやりとりできるので、通信速度は速いということになります。
上り速度
動画のアップロードや電話など、こちらから相手にアクションを起こす際に利用される速度のことです。
下り速度
電子書籍のダウンロードや動画の視聴など、こちらがデータを受け取る際に利用される速度のことです。
ping値
通信の際にどの程度遅延しているかを表す値です。遅延の秒数を表す値なので、単位はms(ミリ秒)を使います。
ping値が小さいほど遅延が少ないため、タイムラグを感じにくくなります。
ジッター値
ping値がどの程度ブレるかを表す値です。ping値と同じms(ミリ秒)という単位を使います。
ジッター値が小さいほどping値のブレが少ないので、回線が安定していることがわかります。
上り速度はそこそこ速い
home5Gの平均上り速度 |
---|
22.6Mbps |
上り速度の目安
できること | 上り速度の目安 |
---|---|
LINE、メール送信 | 〜1Mbps |
ビデオ通話、写真投稿 | 1〜3Mbps |
動画投稿、ライブ配信 | 10Mbps |
ゲーム配信 | 30Mbps |
home5Gの上り速度の平均値は22.6Mbpsなので、ゲーム配信などの重めの通信以外なら余裕を持ってこなせます。
ほとんどの人にとっては十分な速さでしょう。
ファイルのアップロードなどの作業は上り速度が速くなるほどすぐ終わるので、それらを頻繁に行う人には物足りない速度かもしれません。
下り速度はかなり速い
home5Gの平均下り速度 |
---|
201.2Mbps |
下り速度の目安
できること | 下り速度の目安 |
---|---|
LINE、メール受信 | ~1Mbps |
YouTube(360~720p)、ビデオ通話、インスタ、ウェブページ閲覧 | 1〜3Mbps |
YouTube(1080p~4K) | 3〜25Mbps |
オンラインゲーム | 30〜50Mbps |
重めのゲーム | 50Mbps〜100Mbps |
ゲームガチ勢 | 100Mbps~ |
home5Gの下り速度の平均値は201.2Mbpsもあり、目安と比べてもかなり速いため、使っていて下り速度に困ることはないでしょう。
ping値は少し悪い
home5Gの平均ping値 |
---|
55.0ms |
ping値の目安
できること | ping値の目安 |
---|---|
FPS、TPS、格ゲー | ~15ms |
動きが激しくないオンラインゲーム、ライブ配信 | 15~30ms |
普通 | 30~50ms |
悪い | 50~100ms |
とても悪い | 100ms~ |
ping値は目安の中の「普通」を少し下回っており、あまり良くありません。
ping値が55msだと普段は気にならないですが、FPSやTPSなどの対人戦で大量の通信を行う場合には正直少し物足りないでしょう。
ジッター値は普通
home5Gのジッター値 | |
---|---|
〜5ms | 4% |
5〜10ms | 23% |
10〜20ms | 44% |
20〜50ms | 12% |
50ms〜 | 17% |
ジッター値の目安
評価 | ジッター値の目安 |
---|---|
とても良い | 〜5ms |
良い(FPSならここ以上) | 5〜10ms |
普通 | 10〜20ms |
悪い | 20〜50ms |
とても悪い | 50ms〜 |
ジッター値については普通です。
光回線なら10ms以下がほとんどですが、ホームルーターは無線での通信なので、このあたりが限界かと思います。
光回線との比較については「ドコモ光と比較」で説明しています。
ドコモhome5Gにはほぼ速度制限がない
home5Gには「月〜GBまで」というような通信制限がないため、月にどれだけ使っても基本的には速度制限がありません。
ただ、利用の状況によっては速度制限の可能性があるとドコモ公式が宣言しているので、「絶対に速度制限が起こらない」ということではない点に注意が必要です。
どのような場合に速度制限されるかについては、ドコモ公式で次のように説明されています。
ネットワークの混雑状況により、通信が遅くなる、または接続しづらくなることがあります。また、当日を含む直近3日間のデータ利用量が特に多いお客さまは、それ以外のお客さまと比べて通信が遅くなることがあります。なお、一定時間内または1接続で大量のデータ通信があった場合、長時間接続した場合、一定時間内に連続で接続した場合は、その通信が中断されることがあります。
ドコモ公式「home 5G HR01」
要するに、ネットワークが混雑しているときや3日間で大量の通信を行ったときは通信速度が遅くなる可能性があり、一度で大量の通信を行ったときや長時間使ったときは通信が中断される可能性があるということです。
具体的に何GB使えば速度制限されるかは明言されていないので分かりませんが、当サイトで行った通信速度に関するアンケートでは速度制限を受けた方は一人もいませんでした。
現状はかなり大量にデータ通信を行っても速度制限されないことが多いようです。
僕が1日で30GBくらい使ったときも速度制限はされませんでした。
5G対応エリアと4G対応エリア
home5Gの5G対応エリアは2022年3月13日時点では東京近郊や各地の都市圏に限られていて、まだ全国的に普及しているとは言えません。
5G対応エリア
駅の近くなどの比較的栄えているところならば5Gが導入されていることも多いので、自分の住んでいるところが5Gエリア内かぜひチェックしてみてください。
もし5Gエリア外でも、4G/LTEエリアは人が住んでいるところをほとんどカバーしているので「home5gがまったく使えない…」ということはほぼないです。
4G/LTE対応エリア
ちなみに我が家は田舎の4Gエリア内ですが、上り速度30Mbps、下り速度80Mbpsほど出ることもあり、快適に使用できています。
ドコモhome5Gの通信速度への口コミ・評価
ドコモhome5G利用者24名に独自でアンケートを取り、home5Gの通信品質に対する口コミを集めました。
質問項目は次の3つです。
- 通信品質の5段階評価
- 通信速度、通信品質への感想
- 速度制限への感想
ドコモhome5Gの通信への評価
通信品質の評価 |
---|
星5つ中の4.0 |
通信品質の評価は平均で星4を獲得しており、満足している方が多いことが分かります。
ドコモのホームルーター「home5G」の口コミを大調査!のときに取ったアンケートでも、通信品質の評価は星4を獲得していたので、かなり信頼性が高い結果ではないでしょうか。
速度制限については評判通りで、アンケートでは速度制限されている人は1人もいませんでした。
全く属性の違う24人に聞いて速度制限がなかったので、本当に速度制限にはなりにくいのだと思います。
ドコモhome5Gの通信はやっぱり高評価!
ドコモhome5Gの通信への口コミ
ドコモhome5Gの通信速度を他社と比較
ドコモhome5Gを他社ホームルーター、ドコモ光と比較しました。
ドコモhome5Gの通信速度がどれくらいの速さなのかを知る基準にしてください。
ホームルーターと光回線、モバイルルーターの比較は次の記事で見ることができます。
他社ホームルーターとの比較
回線 | ドコモhome5G(HR01) | ソフトバンクエアー(Airターミナル5) | WiMAX(Speed Wi-Fi HOME 5G L12) |
---|---|---|---|
下り(最高) | 4.2Gbps | 2.1Gbps | 2.7Gbps |
下り(平均) | 201.2Mbps | 74.5Mbps | 43.4Mbps |
上り(最高) | 218Mbps | 非公表 | 183Mbps |
上り(平均) | 22.6Mbps | 7.3Mbps | 7.2Mbps |
ping値(平均) | 55.0ms | 40.3ms | 77.8ms |
ジッター値 | △ | ○ | △ |
~5ms | 4% | 18% | 8% |
5~10ms | 23% | 29% | 19% |
10~20ms | 44% | 27% | 44% |
20~50ms | 12% | 19% | 22% |
50ms~ | 17% | 7% | 7% |
ping値とジッター値以外では他のホームルーターに圧倒的な差を見せつけています。
上り速度、下り速度ともに3倍近い差なので、home5Gに乗り換えた方はかなり快適になるでしょうが、home5Gから他のホームルーターに乗り換えようとしている方は逆に不便になってしまう可能性が高いです。
ドコモ光との比較
回線 | ドコモhome5G (HR01) | ドコモ光 |
---|---|---|
下り(最高) | 4.2Gbps | 1.0Gbps |
下り(平均) | 201.2Mbps | 270.3Mbps |
上り(最高) | 218Mbps | 1.0Gbps |
上り(平均) | 22.6Mbps | 206.8Mbps |
ping値(平均) | 55.0ms | 21.8ms |
ジッター値 | △ | ◎ |
~5ms | 4% | 76% |
5~10ms | 23% | 9% |
10~20ms | 44% | 3% |
20~50ms | 12% | 6% |
50ms~ | 17% | 6% |
home5Gとドコモ光の通信品質を比較すると、下り速度はそこまで差がありませんが、上り速度、ping値、ジッター値ではドコモ光の方がかなり優れていることが分かります。
上り速度には10倍近い差があります。これは動画投稿をする人などの「大容量のファイルをアップロードする人」にとっては大きな違いです。
ping値とジッター値は通信の仕組み上、光回線であるドコモ光が圧倒的に優れています。光回線はデータを有線でやりとりするのに対して、ホームルーターはデータを無線でやりとりします。
無線通信は環境による電波干渉を受けやすいので、ping値やジッター値が悪くなってしまうんです。
ping値やジッター値が大切なFPSやTPSなどのゲームには光回線がオススメですね。
オンラインゲームや映画との相性は?
home5Gを使ってオンラインゲームはできるのか、映画は観れるのかを説明します。
オンラインゲームは条件次第
オンラインゲームにオススメなのかは、どのオンラインゲームをどのようにプレイしたいかで変わります。
少しの遅延が命取りになるようなFPSやTPSなどのゲームを”本気で”プレイする方にはホームルーターはオススメできません。
それ以外のMMORPGやシミュレーションゲームなどといった、そこまで動きの激しくないゲームなら問題なく利用できます。
ちなみにFPSやTPSでの利用が厳しいとは言っても、それはあくまでガチ勢の話で普通にゲームとして遊ぶ分には全く問題ないです。
エンジョイ勢は普通に楽しめるから気にしないでOK !
映画は余裕で観れる
映画を観る際に必要になるのは、十分な下り速度です。NETFLIXやU-NEXTといったVODで映画を見る際に、必要な下りの通信速度は次のようになっています。
VOD | 推奨される通信速度 |
---|---|
NETFLIX | 15Mbps |
U-NEXT | 15Mbps |
YouTube | 20Mbps |
home5Gの平均下り速度は「201.2Mbps」なので、楽勝で見れます。
映画なら遅延を気にすることがないので、ドコモhome5Gで好きなだけ映画を楽しみましょう。
ドコモhome5Gでできないことは3つ
home5Gは優秀なホームルーターなので、基本的な通信はなんでもこなせます。
できることは多すぎて説明するのが大変なので、ここではhome5Gではできないことを説明します。
あなたのやりたいことはできるでしょうか?
- 低遅延の通信
- 高速アップロード
- 持ち運び
低遅延の通信ができない
home5Gはモバイル回線を利用した無線通信です。
無線通信は特性として、環境による電波干渉を受けやすいところがあります。
建物の壁の素材や天気状況、他の人の利用状況にかなり左右されてしまうので、例えば大雨の日や回線の利用者が多くなる夕方以降などは安定して通信をするのが難しいです。
その点、光回線での通信は有線なので、電波干渉から保護され安定した低遅延での通信が可能になります。
home5Gのデメリットについてさらに知りたい人は次の記事を参考にしてください。
高速アップロードができない
home5Gは上り速度がそこまで速くないので大容量ファイルなどの高速アップロードはできません。
ただ、これはあくまで光回線と比較したときの話なので、他のホームルーターに比べれば十分速いアップロードが可能です。
home5Gの上り速度の平均値は22.6Mbpsなので、これで1GBのファイルをアップロードしようとすると、6分2秒くらいかかることになります。
他のホームルーターだとこれの3倍近い時間がかかってしまうことになるので、home5Gでも十分速いですよね?
ちなみにドコモ光だと上り速度は206.8Mbpsなので、1GBのファイルをアップロードは約40秒で完了します。
大容量ファイルのアップロードをよくする方には光回線がオススメだという理由が分かったかと思います。
光回線は速すぎる…
持ち運びができない
これは通信速度とは関係ないですが、一応できないこととしてお伝えしておきます。home5Gは契約住所でしか利用できないので持ち運びができません。
したがって外出先にもルーターを持ち運びたいという方にはhome5Gはオススメできないということになります。
ただ、home5Gは持ち運びはできませんが、住所変更をすれば別の場所で使うことができます。工事の必要はないため、光回線よりも使い勝手が良いです。
もし外出先に持ち歩きたい場合はモバイルルーターを契約してください。もしくは、コンセントのあるところ限定ですが、WiMAXのホームルーターという選択肢もあります。
どちらか自分に合った方を選びましょう。
ホームルーターはモバイルルーターと光回線の中間って感じですね!
home5Gのデメリットについてもっと詳しく知りたい人は次の記事を参考にしてください。
【まとめ】ドコモhome5Gは速いけど使い方次第!
home5Gはホームルーターとしてはかなり速く、他のホームルーターに比べて3倍近い速度が出ています。しかし、光回線と比較すると上り速度、ping値、ジッター値で大きな差が見られました。
これはホームルーターの通信の性質上仕方ないものではありますが、大容量ファイルのアップロードを頻繁に行う方やFPS、TPSなどのゲームを本気でやる方にとってはhome5Gでは物足りない可能性があります。
そんな使い方をする動画投稿者やプロゲーマーには光回線の方がオススメでしょう。テレビを繋げてHuluやYouTubeを楽しむ方や、テレワークでパソコンを繋げて作業する方にとっては、ドコモhome5Gで十分な役割を果たしてくれます。
それだけでなく、home5Gは光回線にはない「引越しをしても使える」「工事をしなくて済む」という大きなメリットもあります。それらを考慮するとhome5Gはやっぱり多くの人にオススメできるものだと思います。
ホームルーターの中だけでなく、ネット回線全体を見てもかなり優れたサービスであることは間違いないので、ホームルーターを購入するならドコモhome5Gがオススメです。
よくある質問
- どこに置くのが良い?
-
窓辺に置くと電波を拾いやすくなります。
あとはなるべく水場や障害物が多い場所を避け、地面より離した方が電波の通りが良くなります。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
- 購入後に速度に満足できなかったら?
-
「8日以内キャンセル」という制度の利用を検討しましょう。
「通信速度が不十分」、「サービス内容の説明が不十分」、「契約書面が不交付」のいずれかに該当する場合に端末代金を返金してもらって契約をキャンセルできる可能性があります。
詳しくは「home5G 8日以内キャンセル」で調べてみてください。
- 機器は何台まで接続できますか?
-
Wi-Fi64台、有線LAN1台を接続できます。
- 設定は難しいですか?
-
QRコードを読み取ることで簡単に設定することができます。